錦鯉日記 その28 鯉の薬浴法

元気ですか~!

インスタにも桜の写真がアップされる事が多くなり、日本って広いなぁ~とあらためて感心しています。

私共の地域、会津市、長岡市、十日町市はまだまだです。
新潟市は開花したようですが。

さて、本日はお客様とのやり取りの中で薬浴の話題が上がりアドバイスさせて頂いたのですが、
意外に錦鯉上級者様でも薬浴に関しては私共とは違う認識をお持ちの方が多い様で、皆さんとも情報の共有をした方が良いと思い、ブログを書いております。

春の訪れと共に庭池や屋外飼育の愛好家様は春の薬浴をされる方も多いと思います。
他から新しく鯉を購入されていない方も屋外飼育の場合は春、秋の寄生虫の駆除をお勧めしております。
前にも書きましたが鳥が運んでくるのです。

ここからが大事な部分で、その際の薬浴方法です。
皆さんのお話を聞いていると混合薬浴をされている方が多い様です。
意外に思われる方も多いかもしれませんが殆どの場合、混合薬浴はお薦め出来ません。

各薬の効能が薄れてしまう場合が多いからです。
これは科学的に証明されており、海外の愛好家は何年も前から薬は単品使用になっています。

特に水に色の付く色素系の殺菌剤との併用はダメと言っても良いでしょう。
薬の混合薬浴は水質も悪化させる危険性が有り、水質の悪化から鯉が逆に弱る場合も有ります。
予防の為の薬浴であれば問題はあまり起きないですが、実際に罹患している鯉の治療の場合は水質の悪化を抑えながらの薬を投入する事が肝心です。

寄生虫の駆除の場合、まずデミリン等の直接寄生虫に効く薬だけを投入します。
1日おいて、水質が悪化していなければ他の殺菌剤を入れる、という風にです。

予防の薬浴の場合、塩を入れる必要もありません。
塩を入れると池内の藻類が死ぬ為、濾過槽に負担が掛かります。
病魚の治療のアドバイスを受ける時に「取り敢えず塩」という言葉を聞きますが、これも危険です。

まず、原因の究明が先で、塩水にすることで爆発的に増える細菌もいます。
例えば白点虫など。

越冬期間中に井戸水を注水されている方は春の時期に白点病にかかるケースが多いです。
今悩んでおられる方、確実な対処法をアドバイスしますのでお問い合わせ下さい。
白点病は間違うと全滅しますよ。

現在の薬浴方法は、あまり薬に頓着の無い業界人がしていた事が一般に広まり定着しております。
間違いだと強くは言えませんが、お薦めはしません。
私も知識が低い時に結果的に薬浴のミスで鯉を殺したことが1度や2度ではありません。

現在の薬浴方法では鯉が死なない程度に細菌を死滅させる高濃度に薬を使用する方法も沢山あります。

薬浴する時は薬を効かせなくてはなりません。
中途半端な薬浴はいたずらに鯉に負担をかけるだけです。
しかし、正解の薬浴をする事をお薦めします。

鯉自体にも薬に対して強い、弱いもあり、ドイツ鯉は薬に強いと言えるでしょう。

各薬の使用法を書き出すと本一冊位の長文になってしまいますので、随時、お問い合わせ下さい。
同じ鯉好きです。弊社で購入された鯉の事でなくてもお付き合いしますよ。

同じ薬でも飼育環境、水温などによって使用法が違ってきます。
専門書などに書かれている事はザックリし過ぎていて、危険が伴います。

今迄問題なかったからとスルーしないで下さい。
生き物は1度の失敗で「さようなら」を言わなければなりません。

縁が有って来た鯉達です。
何とか寿命を全うさせたいものです。

では、また次回で。
ブログの更新も頑張ります。