錦鯉日記 その6

明けましておめでとうございます。

皆様、お正月どうお過ごしでしょうか?
私は鯉の取引のほとんどが外国だった為、近年になってようやく家族と正月を過ごす様になったと思います。
それも元旦だけという感じでした。

外国、主に欧米はキリスト教の関係でしょうか、クリスマス休暇が大切でお正月というのはアジアの一部の地域以外重要視されておりません。新年を祝うぐらいで仕事はカレンダー通りです。
元旦でも普通に仕事の依頼が入るのが通常でした。

この仕事をしておりますと、まず曜日の感覚がなくなります。
そして祭日、連休など一般的に皆さんが楽しみにしておられる催し事を忘れてしまう様になってしまいます。
錦鯉中心の生活サイクルになり、最優先事項が錦鯉という生活です。
自分は仕事であらゆるところに行きますので、わざわざ家族旅行などしません。
仕方のない場合以外、常に有事に対処できる範囲以内に身を置くという事に気を使います。

家族は私の為に色々と我慢をしている事と思います。
明後日の予定でも都合を聞かれると分からないといまだに返事をしています。
私自身は別に休みが無くとも自分の目標を達成する為と思えばなんの苦労も感じておりません。常に予定は未定です。

この仕事に打ち込むようになり、自分の探求心を満たす為に色々な事を犠牲にして来たかもしれません。
だからこそ、年齢を重ねてきた今、自分の仕事に対する社会的意義を考えてしまうのです。

私達の仕事は趣味の物であり、絶対に世になくてはならないものではありません。
そんな仕事で自分はどのぐらい社会貢献が出来ているのだろうと。
一部、貧富の差の激しい国において錦鯉はお金持ちのステータスになっています。
その裏には力の有る者が弱者から色々な権利を不当に搾取し、太っている事実が有ります。

現実的に現在の弊社には何か変えられる影響力は有りません。
ホームページの存在すら周知する事もままならない現状です。
海外のお金持ち相手に利益を上げその利益の中から社会貢献に充てる費用を捻出する等という傲慢な事を考えた時期もありました。

しかし今の私達、鱗には確たる未来への展望が有り、進むべき道を明確に持っております。
私の代ではその礎を作り後に繋げていければと考えています。
今までの私の様な働き方を今後の社員に求める気はありません。

新年を迎え、今自分が目標を持てている事に感謝し一年を過ごして行きたいと思います。
皆様にも会社の成長を一緒に見守って頂きたいと思います。

今年一年、皆様にも幸多い年になりますように。
本年も宜しくお願い致します。