錦鯉日記 その37

元気ですか~!

お久しぶりです。
私は中々疲れております。

3月ですねぇ~。新潟はまだ雪は多いですが確実に春を感じます。
越冬中の鯉達も水温は変わらないのに明らかに動きが出て来ました。

今シーズンの雪は一時にドカ雪が降っただけで、全体を通してみると昨シーズンの半分ぐらいだったように感じます。

十日町の倉庫事務所の雪かきが昨シーズン程ではなかったのが実感として有ります。
昨シーズンは除雪機では追い付かず、重機を頼んだぐらいでしたから。

さて最近、お客様の処の鯉にも動きが出て来ている様で、越冬明けの餌付けについて多く質問を受けております。

いつも言っておりますが、越冬前の餌切の際は水温が13度で餌をやっていたとしても問題が起こりにくいですが、越冬明けの餌やりの水温として13度は危険です。

錦鯉飼育の本などを読むと水温に対して何回餌を与えるかなどが書かれていますが、真に受けないで下さい。
水温13度で一週間に一回等と書いてある本も有りますが、これが一番危険です。

水温が低い時期は餌をやったりやらなかったりする事が一番問題が起きる原因になります。
説明が足りないのです。

水温が昼夜問わず安定して13度あれば等と書くべきなのです。
日中は水温が13度あっても夜は10度以下になる様では固形の餌は与えられません。

3月になると鯉も体内時計を持っており春を感じています。
越冬させていた鯉達の代謝も徐々に始まります。
水温が低く鯉の代謝が止まっている時は痩せにくいですが、越冬から醒め代謝が始まると目に見えて痩せて来ます。

しかし、ここであわてないで下さい。
四季を通じて鯉を飼育するというのはそういう事です。
痩せたからと慌てて餌を与えると消化不良を起こし、エラ病に罹り死んでしまいます。

簡単に言いますと、越冬明けは餌を与えず鯉達に任せましょう。
池には苔が付いているでしょ?
鯉達はお腹が減れば苔などを一生懸命食べています。
それが人が食べる3分粥位の感じです。
何かで聞いた事は有りませんか?
餓死しそうな人に、いきなりステーキは食べさせないでしょう?
それと一緒です。
鯉は越冬中、数か月餌を食べておりません。(苔は食べていますが)
そんな中、いきなり低水温用と言えど固形の餌を与えると鯉は故障します。

皆さんにお薦めしているのは、水温が安定して13度を保てるようになれば、まずはみそ汁に入れるお麩を与えて下さい。
お麩は大豆から出来ており植物性のたんぱく質も豊富で、消化にも良いです。
ぶつ切りにしたキャベツなども良いです。
キャベツは口に入るサイズに細かく切らないで下さい。
丸ままのキャベツを四つ切にした様な大きな塊で構いません。
鯉の匹数に応じてぶつ切りのサイズは考えて下さい。
鯉はツンツン突いて食べています。
少量づつ食べられるという事が肝心です。

昔の生産者はハウスで越冬させている鯉にキャベツを投げ込んでいたものです。
丸ごとキャベツを放り込んでも、いつの間にか芯だけになっていたものです。

私共は越冬させている鯉に関しては痩せようが野池に放す迄、餌を一切与えません。
野池に放すのは5月半ばです。
野池に放した後も3週間は餌を与えません。

春の餌やりは本当に慌てる必要はありません。
それが鯉を殺さない大きな秘訣なのです。

お客様の外池飼育では水温が安定して13度を保てるようになればお麩から馴らし、安定して18度を保てるようになってから固形の餌を少しづつ与えましょう。
春に故障させない事が、夏、秋の鯉の爆発的な成長に繋がるのです。
鯉を大きくする事に情熱を燃やしている方は特にメリハリをつける事を知って下さい。

四季を通じて錦鯉を飼育すると、意外に餌を与えている期間は一年の中でも短いものです。
鯉が死ぬのは飼育者が殺している場合がほとんどです。
良かれと思って、可愛そうだから、と思ってとる行動が死を招きます。

今日は天気が良いし、少し餌をやってみるか。
それ、一番してはならない事です。

越冬前に駆虫が充分でなかった場合は、これから寄生虫も活動を始めます。
鯉の代謝が活発になるより先に、寄生虫の動きが活発になります。
何かおかしいなと思った時は、お問い合わせ下さい。

3月からはブログも頑張ります。
ブログを中々書く時間が無かった時は、商品ページの説明文の中で少しうんちくを入れる様にしておりましたが、商品に関係のない事でお伝えしたい事も沢山あります。

今月中に乳酸菌の原液の販売を開始する予定です。
この乳酸菌は私も長年使用しており、菌を培養する会社に発注して直接送ってもらっております。
鯉は胃が無く、腸内細菌をどれだけ豊富に持てるかによって鯉の強さが決まって来ます。
免疫能力の高い鯉を育てる為には乳酸菌はとても有効です。
一般的に販売されている乳酸菌はどれだけ生菌がいるのか怪しいものです。

安心、確実、コスパも良いものなので、ご期待下さい。
陸上、海上養殖でも使用されている菌ですので塩水でも使用できます。
私も密かに15年以上使用しているものです。

飼育のコツ、徐々にですがご紹介して行きます。
ブログをアップする際、写真の入れ方がうまく行かずストレスを感じています。
どなたか詳しい方がいれば教えて下さい。

ではまた、次回で。