錦鯉日記 その35 エアーリフト式ろ過機の薦め。

元気ですか~!

私は相変わらず仕事に忙殺されております。
ブログも更新出来ないでおりますが、今回はエアーリフト式ろ過機の制作をご紹介したいと思います。

皆さんは新しい鯉を受け取られた時、特に小さい鯉の場合は一旦隔離し、塩浴されるとよく聞きます。
その際、隔離している水槽にはろ過機が付いておらずエアレーションのみというお客様も多いと思います。

しかし、それでは毎日の様に水替えをしてあげなければなりません。
それを怠ると、かえって鯉にダメージを与えてしまいます。
塩、薬剤も追加しなくてはならず、不経済だと思いました。

こんな時、エアレーションを利用してエアーリフト式ろ過機を使用しては?と思ったのです。

今回、隔離用に使用したのは90cmの一般的なガラス水槽です。
それでは、行ってみよ~!

用意するものは塩ビの100サイズ。

エアーストーン1個。

勿論、エアーホース。

100サイズのキャップ1個。

キャップ中央にはエアーホースが通る穴を開け、
周りは大きめの穴を適当に開けて下さい。

 

 

 

塩ビパイプの下はのこぎりでV字型に切れ目を入れて下さい。

今回ろ過材は弊社が開発に協力しているドライ式のろ過材を使用してみました。
その他に使用出来るろ過材としてはウールマット、ビニロックなどで良いと思いますが
肝心なのはエアーがスムーズに全量パイプの上に抜けて行かなければならないという事です。

細かいろ材を使用しエアーが詰まり気味になってしまい、パイプの下からエアーが出てしまうと効率が悪くなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

塩ビパイプを水槽の中に立て、キャップにエアーホースを通しておきます。
エアーホースがパイプの中央に来るようにエアーホースの周りにろ材を落とし込んでいきます。
この時、ろ材は浮きますのでパイプを水面から半分ほど引き上げた状態で入れて行きます。

ろ材は密に詰める必要はありません。
その後、キャップをはめ完成です。

 

 

 

 

 

 

 

 

このろ過機は重りを付けなければ浮いてしまい不安定な為、今回は水槽中央の梁の下にすっぽり収まる長さにしました。

どの様な重りを付けるかは工夫して下さい。

水面から少し出る様に水位を調整して下さい。
ご覧の様に水槽の底の水がパイプの中を通って上からあふれ出て来ます。

水中でエアーレーションをした時の水の対流を利用したろ過機です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

比較写真が分かり難いですが、2時間後には水中の細かなゴミが取れ明らかに綺麗になっていました。

写真で分かる様にパイプの下からはエアーが漏れておりません。
これが重要です。パイプの切れ込みから水が入り水面に抜けて行きます。
この時にろ材の中を通りろ過されるのです。

今回使用したろ材はドライ槽用の浮くろ材です。
他の沈むリング系のろ材を使用する場合、パイプの底に仕切りを付けるなど手間が掛かります。

今回の制作例を参考に皆さんも工夫して自分なりのろ過機を制作して下さい。
何より単にエアレーションしているよりよっぽど鯉にとっては良い事です。

市販品と違いろ過能力も結構高いです。
過密飼育でなければこれだけでも充分に飼育出来ます。
エアレーション一本のお手軽さ、水槽を増やしたい方には最適です。
構造さえ把握すれば工夫は無限大です。
もっと見栄えの良い物にする事もあなた次第です。
コツは、ろ材の密度です。

近日、今回使用したろ材の販売を始めます。

私は忙しくしておりますが、皆さんの疑問に思う事、困っている事、飼育相談など、どしどしお寄せ下さい。
緊急性のある事案は直ぐに、そうでないものは時間のある時に必ずお答え致します。

では次回で、いつになるやら。。。